ちょっと一息〜健康コラム
ちょっと一息〜健康コラム
文書作成日:2019/05/05


 日本人は塩分の摂り過ぎといわれ、減塩が叫ばれていますが、果たして本当に減塩は健康的なのでしょうか。身体にとってちょうどいい塩分摂取とはどれぐらいなのか、改めて考えてみましょう。




 世界保健機関(WHO)が推奨している成人の塩分摂取量は、1日5g未満となります。ラーメンのスープを残さず飲み干した場合、その塩分は1杯あたり5g以上(医薬基盤・健康・栄養研究所の「日本人はどんな食品から食塩をとっているか? ―国民健康・栄養調査での摂取実態の解析から―」)。世界の塩分摂取基準からみると、ラーメン一杯も食べられないということです。一方で、厚生労働省が推奨している1日の塩分摂取量は、18歳以上男性8.0g未満、18歳以上女性7.0g未満。すでに世界の塩分摂取の基準を超えていますが、「国民健康・栄養調査結果の概要」によると、実際には2017(平成29)年には、成人男性は平均で10.8g、成人女性は平均で9.1gの塩分を摂取していると報告されています。これだけみても、いかに日本が塩分摂取の多い国かがわかります。

世界保健機関の塩分推奨量 = 成人1日あたり 5g未満
厚生労働省の塩分推奨量 = 18歳以上1日あたり 男性8.0g未満 女性7.0g未満
            ↓
実際の塩分摂取量(2017(平成29)年)= 成人1日あたり平均 男性10.8g 女性9.1g
 ※日本人は世界基準の1.5倍を超える塩分を摂取している!

 この原因になっているのが、日本の食文化。日本人の食卓に欠かせない塩分の高いメニュー(1食あたり)をご紹介します。





 ご存知の通り、塩分の摂り過ぎは、さまざまな病気を招くとされています。塩分を摂り過ぎると、血圧が高くなり、脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患の危険性が高まるといわれています。過剰に摂取した塩分を排出するのは腎臓の働きによるため、塩分の摂り過ぎが長く続くと慢性腎臓病に陥る心配もあります。また、1日10g以上の塩分を摂っている人は、そうでない人に比べて胃炎になりやすく、胃ガンのリスクが上昇するという報告もあります。




 現在、多くの市町村で地域住民に減塩を指導しています。例えば、「汁物のスープは残す」「だしをしっかり摂って塩分を控えめに味付けする」「外食やお惣菜を減らす」「漬物にしょうゆをかけるなど、塩分の重ね合わせをやめる」など、今すぐできる方法が紹介されています。かつて全国平均の2倍近い塩分摂取で脳卒中の死亡率が全国一高かった秋田県では、県を上げて減塩に取り組みました。その結果、2005(平成17)年には男性3位、女性10位まで改善し、2017(平成29)年も男性が2位、女性が7位となっています。過剰な塩分によって健康を害することは、間違いないようです。

 ただ一方で、減塩のしすぎによる無理な塩分不足は、高齢の方ほど脱水症状を起こしやすく、熱中症や動脈硬化を引き起こすことも懸念されています。現在、あきらかに塩分摂取が多過ぎる方は、塩分を1〜2割減らして体調の変化や血圧の変化をみてはいかがでしょうか。一般的な食事で塩分量も心配なさそうな方は、減塩ブームに流されず、これまで通りの食事にプラスし、ウォーキングや軽い運動で汗をかくなどして、ナトリウムの排出を促すのがおすすめです。




 これを機会に、使っている塩を見直してみましょう。「精製塩」ではなく、ミネラルが豊富な「天然塩」、鉄分・マグネシウムを含む「岩塩」など、自然な形に近い塩から塩分を選ぶようにし、ご自分にとって塩分摂取とのいい関係をみつけられるといいですね。

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