今回は、今後変わるパート職員の社会保険の加入要件に関するご相談です。
当院の職員数は65人であり、週の所定労働時間が20時間以上のパート職員は社会保険に加入しています。
今後、社会保険の加入要件が変更になると聞きましたが、どのような内容でしょうか?
2025年6月に成立した年金制度改正法では、パート職員等の社会保険の加入要件の一つである、「月額賃金が88,000円以上であること」が撤廃されることになりました。
そのほかにも、社会保険の適用拡大として、パート職員等が社会保険に加入する事業所規模の要件が、いずれ撤廃されることも決まっています。
現在、正職員のほか、週の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が正職員の4分の3以上であるパート職員等は、社会保険に加入することになっています。
また、週の所定労働時間等が正職員の4分の3未満であっても、職員数51人以上の事業所に勤務し、次の4つのすべての要件を満たすパート職員等は、短時間労働者として、社会保険に加入します。
- @ 週の所定労働時間が20時間以上であること
- A 雇用期間が2ヶ月を超えて見込まれること
- B 月額賃金が88,000円以上であること
- C 学生ではないこと
2025年6月に成立した年金制度改正法により、1.の「B月額賃金が88,000円以上であること」という賃金要件が撤廃されることになりました。
施行日は確定していませんが、2025年度の地域別最低賃金が発効されることに伴い、すべての都道府県で週20時間以上勤務すれば、月額賃金が88,000円以上となる水準となり、実質的には廃止と同様の状況となります。
年金制度改正法では、短時間労働者として社会保険に加入する事業所規模(職員数51人以上)の要件が2027年10月以降、段階的に拡大され、2035年10月には撤廃されることになっています。
具体的には、職員数について2027年10月に36人以上、2029年10月に21人以上、2032年10月に11人以上へ拡大され、2035年10月に撤廃となります。なお、この職員数とは、事業所における厚生年金保険の被保険者数をいいます。
パート職員によっては、社会保険料の負担を避けるために週の労働時間数を減らす、いわゆる「働き控え」を選択する人もいます。
社会保険の加入対象となるパート職員には、加入による手取り額や保障の変化についても説明し、今後の働き方の希望を確認しておくことが重要となります。
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